ぶきっちょさんの共働き入門

2021年夏より家族でアメリカ居住。異国暮らしとキャリア断絶について考える日々

【育児】ほんとはぜんぶ分かっているぜ?

あぁ、やはり起きてしまったか。

我が家の自家用車は、バックするときに「ピーッピーッ」という電子音がなる。車内にいる分にはそこまで大きな音には感じないのだが、なぜか後部座席で眠っている息子は必ず目を覚ましてしまう。どれだけコテコテに眠っていても起きてしまうのだ。こどもの方が高音に対する感度が高いからだろうか。息子を寝かせたまま、主人とふたりで車内留守番してもらっている内にさくっと買い物を済ませよう!という野望は、いつも打ち砕かれる。ドライブスルースーパーがあればいいのに(ネットスーパーを使えと言われそう)。

 

先日、段ボールをつかって、息子が上に乗れるくらいの大きなバスをつくった。全長80cmほどの手作りバスで、画用紙でつくった窓にはしまじろうが顔をのぞかせている。保育士さんがつくっていたのを見よう見まねで作ってみたのだが、目下息子のお気に入りである。夜なべした甲斐があるというもの。(そういえば保育園には、市販のおもちゃよりも手作りおもちゃの方が多い。保育士さんには工作能力も求められるのだろうか。全く恐れ入る)

そのバスに乗りながら、ある日息子がいきなり「てぃーてぃー!」と甲高い声をあげた。何事かと様子をみていると、器用に両足で床を蹴って、バックしている。

これには驚いてしまった。

息子はきちんと「自分が車に乗っていること」「バスは車の仲間であること」「車が後進するときには『ピーッピーッ』と音がなること」を(おそらく)理解しているのであった。何も考えていないような顔をして、その実、周囲のことをよく観察しているのだろう。

長らく自分の周囲にこどもがいなかったためか、1歳児の理解力を侮っているのかもしれない。まだまだ赤ちゃんだと思っていたのに、息子の成長には驚かされることばかりだ。

 

驚きのあまり、「お前は本当に賢いねえ」としみじみ褒めてしまうのだが、最近の息子は「そうだろそうだろ」と言わんばかりのドヤ顔である。「当たり前だろ」と言わんばかりだ。

その表情を頼もしく思うと共に、いつも息子の前で主人とかわしている情けない会話(仕事の愚痴や変なギャグなど)まで、かなりの部分理解されているのではあるまいな?と冷や汗が出る心地になる。