ぶきっちょさんの共働き入門

2021年夏より家族でアメリカ居住。異国暮らしとキャリア断絶について考える日々

【育児】リピートアフタミー

息子の口数がぐぐっと増えて、起きているときは四六時中なにかブツブツと口に出している。

独特の節がついてうたっているように聞こえることもあれば(裏声のように高い声で抑揚つけてしゃべる。お風呂場で聞くとちょっとオペラ歌手みたい)、呪詛のように懇々と床に向かって話し続けること(低い声なのに、いきなり「きえーっ!」などと奇声をあげるので本当に心臓に悪い。その鬼気迫る風情はイタコさながらである)もある。

いままさに成長しているんだなあとしみじみ見つめていたら、暇そうな私を構ってやろうと思ったのか、突然私の発言をオウム返しで真似始めたのだ。

「これは赤だねー」「あっかー!」

「そっちは青だねー」「あっおー!」

「バスきたよー」「ダッチュ―!」

「やったー!」「ったあー!」

舌足らずなオウム返し。

 この週末にいきなり始まったのでとても面白可愛くて、金曜の夜からずっとオウム返しを求めて話しかけ続けた。すると日曜の夜にはうんざりしたように「ちあうっ!(違うと言いたい)」と無視されてしまった。残念でならない。

残念ついでに、もうひとつ。

「あったかいねー!」「あったいー!」などとあまりに素直にオウム返してくれるので、ムフフと思いながら「だいすきよー!」と話しかけてみた。母の心は息子からの「だいすき!」待ちでうきうきである。

ところが、それまで調子よく受け答えしていた息子は急に真顔になり、手元のおもちゃで遊ぶのに集中しはじめてしまった。すさまじい切り替え。さっきまでノリノリでオウム返ししてくれたではないか。「オウム返しでもいいんだよ、大好きは減るものじゃないんだから!」と詰め寄るもなしのつぶてである。

しかし、そんな母のよこしまな思いを感じ取ったのか息子は「大好き」系ワードを絶対にリピートしてくれることがなかった。強い意志を感じる背中に向かって、「かあちゃんは大好きだからねぇ~」とつぶやく夜。

どんなにツンデレな君でもかあちゃんは大好きです。