【絵本紹介】バスがいっぱい!
今まで読み聞かせてきた絵本の中で、感銘を受けた絵本の紹介です。
【育児】モニタ越しの発表会
くるまのおもちゃを床に一列に並べ、私が掲げるスマートフォンをちらりと見る。スマートフォン越しに「わあ~すごいわね~」という声を聞き取ったら、次は新幹線もおもちゃを連結させて並べる。「器用になんでもやるわね~」という声を聞き取ったら、次はパズルを手に取る。行動するたびに「ちゃんと見てるか?」と画面をちらりと見ることは忘れない。
もう小一時間ほど、スマートフォン越しに手を振る彼の祖母(私の母)に向かって、自分の出来ることを披露している。パズルが済んだら絵本(写真がたくさんのっている図鑑)を読みながら「うんうん」と頷いていて、いっちょまえに調べものをしている風情だ。
立派な孫バカである私の母は、息子がなにをしても大げさに褒めるので、披露する側もさぞ気持ちがいいことだろう。こういうときに、祖父母が近くに住んでいるといいのだろうなあと羨ましく思う。
このご時世なので、息子はもう1年以上も祖母に会っていない。可愛い時期が終わってしまうと悲嘆に暮れていたので始めたのが、このモニタ越しの発表会なのであった。私の役目は、息子が常に映るようにスマートフォンを掲げておくことだけ。
演目決定、準備、披露、後片付けまですべて息子が率先してやってくれるので、母はのんびり眺めているだけ。モニタ越しの観客も優秀で、時に褒めたたえ、時に感嘆のため息をこぼし、高確率かつ頻繁に「この子は世界一賢いに違いないわね・・」とつぶやくので、母のお役目はゼロである。
自分が保育園に通っていたころに休日の母を捕まえて、新しくできるようになったことを披露した時には、こんな対応はしていなかった、間違いなく。どちらかというと塩対応で、なんでも「できて当たり前」と言われ、しょげかえっていたことを覚えている。
だから息子が生まれてからの母の変わりっぷりには驚かされることばかりだ。こどもをこどもとして扱わない人だったのに、今や2オクターブくらい高い声で息子に賛辞を送っている。人はここまで変わるものなのだ。息子は偉大である。
「もっと頑張れ」ではなく、ただただ今の自分をすごいねと褒めてもらえること。その機会を設けてやることを、大切にしていきたいと思っている。
大きくなるにつれて期待されることも増えていくのだろう。
きっと私も知らず知らずのうちに「もっともっと」と思ってしまうのだろう。
それでも息子が褒めてほしそうに「できたよ!」となにかを披露してくれたらば、掛け値なしに「素晴らしい」と褒めてやりたい。
【絵本紹介】じゃあじゃあびりびり
今まで読み聞かせてきた絵本の中で、感銘を受けた絵本の紹介です。
普段のエッセイ調文体ではありませんが、もしご興味のある方がいらっしゃいましたら覗いて行ってくださいませ。
サイズ:14×14cm
ページ数:22ページ
初版: 1983年7月
息子のファーストブック。いただきものでした。
まだ絵本を読みなれていなかった当時の私は「え~絵本ってもっとパステルカラーで可愛い感じのが・・」と正直思っていましたが、読んでやるとパステルカラーのふんわり系絵本を差し置いて、ダントツで食いつきがよかったです。
原色のイラストと擬音のみで構成される、シンプルかつ持ち運びにもいい絵本。
はじめは読み聞かせというより「絵を見せながら、擬音をささやいてやる」という感じ。公式サイトには1歳向けと書いていますが、0歳児向けにいいです。目でモノを見つめ始めたら、すぐに使えます。
我が家では、一人でお座りをはじめた時期くらいから、描かれているイラストに合わせて絵本を動かしてみせる、というやり方で楽しみました。飛行機なら絵本を上に持ち上げて「びゅーん」と言い、水道なら水の流れのように「じゃあじゃあ」と上下に動かすといったふうに。
ご参考までに。
【絵本紹介】あけてびっくりしかけえほん ばろばろばあ
今まで読み聞かせてきた絵本の中で、感銘を受けた絵本の紹介です。
普段のエッセイ調文体ではありませんが、もしご興味のある方がいらっしゃいましたら覗いて行ってくださいませ。
発売日:2019年11月14日
単行本 ページ数:24
我が家の推し絵本作家、新井洋行さんのしかけえほん。
「いないいないばあ」を題材にした絵本は数多く見かけましたが「べろべろばあ」を題材にした絵本はあまり見たことがありません。息子はこれで「べろべろばあ」を覚えました(舌は出てないですが)。
しかけは、見開きページ全面ががばっと下方向に開くタイプ。開くと30cm四方程度のサイズになるので迫力があります。
紙質は厚手のボール紙くらいで、ボードブックではないので軽くて持ち運び◎。でも破れづらくよだれもある程度はじくので、1歳の息子に渡しても安心でした。
文章は少ないですが、しかけを開く前は何のイラストか分からないので、少し大きくなってからでも楽しめます。
ご参考までに。
【キャリア】今日残業できる?
「今日残業できる?」
会社貸与のパソコンが「ぽんっ」と軽やかな音を立てて、上司からのメッセージが届く。残業のお伺いである。昨今のオンライン会議アプリは非常に使い勝手がいいので、上司とのやり取りももっぱらchatやテレビ電話だ。外出自粛のご時世なので、会社が早めに導入してくれていて本当によかったと思う。
残業のお伺いも、以前は上司が気まずそうに、もしくは楽しそうに机に近づいてくるのが定番(はたまた無言の圧を感じる or そもそも定時で帰れるわけがない)だったが、今ではchatで一言だ。便利な世の中になったものである。
1歳の息子をもちながら職場復帰を果たした私にとって、この残業のお伺い、かなり対応に困っている。
残業そのものはいいのだ。社会人である以上、業務上ピークの立つタイミングはあるというもの。我が家には大人が二人いるのだから、協力し合えれば何とかなると思ってはいる。
問題は、お伺いのタイミングだ。息子の保育園お迎え予定は18時。しかし残業のお伺いは、早くて16時、遅ければ17時まぎわになることもある。お迎え対応を主人に委託しようにも「初めからそのつもりで準備をしていた17時退社」と「ごめん!今からお迎えヨロシク!と言われての17時退社」にはバタバタ具合が天と地ほどにも差がある。
もし私が同じことを言われたら、こう言いたい。
「なんでもっと早く分からなかったの?」
「もともとの予定は?」
「どういう業務設計してたの?」
「なんの前提が変わったの?」
「次回以降はないんだよね?」
しかしこちとらただの平社員。パワー系上司(尊敬する人です。ただちょっとパワー系なだけで)にそんなことを言える胆力などあるはずもなく。コソコソと主人に電話をかける日々が続いている。取引先に謝罪しているかのような腰の低さだ。もちろん電話のこちら側ではペコペコお辞儀付きである。
それに、おそらく上司も他部門や客先から、突発の仕事を振られている立場なのだろう。「急に仕事を依頼すること」がまだまだ常態化している会社では、なかなか変わらない。きっと「急に仕事を依頼した人」は、依頼した先にいる人が、自分と同じように「いつでも残業できる人」だと思っているのであろう。
主人も上記のような責め句が胸をよぎるに違いないのだが、ぐっと堪えて対応してくれている。もちろん、息子の世話は夫婦二人の責任だけれど、急に頼まれることほど対応に困ることはないと理解しているので、いやはや平謝りである。
復帰してまださほど時間がたっていないので、早く経験を積んで仕事の波に乗りたい思いと、家事育児にしわ寄せしたくないという思いで思い悩む。バランスをとるのは難しい。
差し当たっては、明日の夕方に「ぽんっ」が来ないことを祈るばかりである。
【絵本紹介】ぶーぶーぶー
今まで読み聞かせてきた絵本の中で、感銘を受けた絵本の紹介です。
普段のエッセイ調文体ではありませんが、もしご興味のある方がいらっしゃいましたら覗いて行ってくださいませ。
ページ数:20ページ
サイズ:20×19cm
初版: 2007年04月20日
名作。もっと古いかと思いきや、意外と2007年初版。(ちなみにぐりとぐらは1967年)
白い背景に、どーんとべた塗りの自動車の絵が描いてあるだけのシンプルな絵本。内容がシンプルで、文章も擬音中心でやさしい。色、音、かたちを楽しめます。
ぱっぱっぱ、ぶーぶーぶーなど、赤ちゃんの好きな音で構成されているので、万人受けすること請け合い。
我が家では、この本に出合うのが遅かった(1歳半)ので息子には物足りなかったのですが、もっと早く出会えていれば間違いなくお気に入りNo1だったろうに・・と惜しい思いをしています。ファーストブックにおすすめ。
ご参考までに。
【キャリア】働き方改革ってなんだろう
働き方改革ってなんだろう。
厚生労働省が発表した定義によると「多様で柔軟な働き方を選択できるようになるための改革」らしいのだけれど。上記定義と、私がいま会社で体験している「働き方改革」との微妙なニュアンスの違いにモヤモヤがつのる。
育休から復帰してみれば、私の周囲では働き方改革ブームが巻き起こっていた。業務基盤整備、標準化、ハンド作業の撲滅、人手削減のためのシステム開発などなど。働き方改革を支える柱である「長時間労働の解消」には効果的であろうと思われる施策がすすめられている。
今まで個人の「頑張ります」に頼り切っていた部分が、整然と仕事化されること。ベテランにしかできないと言われていた「塩梅」によるところが標準化されること。とても素晴らしいことだと思う。
一方で、相変わらず転勤はどんなときでもYESと言わねばならないし、育児休業から復帰しようとすると、席がないことがあるのだ。多様で柔軟な働き方を選択できるようになるための改革にはまだまだ程遠い印象がぬぐえない。
業務効率化にばかり重きを置いていて、さらに言うと、効率化によって生まれた時間で追加の仕事を探すありさまだ。もっと生産的な仕事をするために、仕事を効率化して時間を捻出しよう!という考え方は好きだけれど、それは働き方改革と趣旨とは少し異なる気がするのだ。結局仕事をしている時間は減らない。
働き方改革が推進される背景に「労働力人口の減少」があるとして、それを補うべくシステム導入・整備をしたり、女性や高齢者の就労支援をしたりするというけれど、それで労働力減少が永遠に補えるわけではないし、どこかで限界がくるのだろう。
そう考えるとやっぱり子供を増やすしかない気がするのだけれど、どんなに業務が効率化されようとも、子育て世代の転勤や育児休業復帰時の就労保障がない環境では、さてこどもを産もうとは思えないのが本音だ。