ぶきっちょさんの共働き入門

2021年夏より家族でアメリカ居住。異国暮らしとキャリア断絶について考える日々

【キャリア】働き方改革ってなんだろう

働き方改革ってなんだろう。

厚生労働省が発表した定義によると「多様で柔軟な働き方を選択できるようになるための改革」らしいのだけれど。上記定義と、私がいま会社で体験している「働き方改革」との微妙なニュアンスの違いにモヤモヤがつのる。

 

育休から復帰してみれば、私の周囲では働き方改革ブームが巻き起こっていた。業務基盤整備、標準化、ハンド作業の撲滅、人手削減のためのシステム開発などなど。働き方改革を支える柱である「長時間労働の解消」には効果的であろうと思われる施策がすすめられている。

今まで個人の「頑張ります」に頼り切っていた部分が、整然と仕事化されること。ベテランにしかできないと言われていた「塩梅」によるところが標準化されること。とても素晴らしいことだと思う。

 

一方で、相変わらず転勤はどんなときでもYESと言わねばならないし、育児休業から復帰しようとすると、席がないことがあるのだ。多様で柔軟な働き方を選択できるようになるための改革にはまだまだ程遠い印象がぬぐえない。

業務効率化にばかり重きを置いていて、さらに言うと、効率化によって生まれた時間で追加の仕事を探すありさまだ。もっと生産的な仕事をするために、仕事を効率化して時間を捻出しよう!という考え方は好きだけれど、それは働き方改革と趣旨とは少し異なる気がするのだ。結局仕事をしている時間は減らない。

 

働き方改革が推進される背景に「労働力人口の減少」があるとして、それを補うべくシステム導入・整備をしたり、女性や高齢者の就労支援をしたりするというけれど、それで労働力減少が永遠に補えるわけではないし、どこかで限界がくるのだろう。

そう考えるとやっぱり子供を増やすしかない気がするのだけれど、どんなに業務が効率化されようとも、子育て世代の転勤や育児休業復帰時の就労保障がない環境では、さてこどもを産もうとは思えないのが本音だ。