【アメリカ生活】深夜のラッピング騒動
キャラメル、斜め、蝶・・ときいて何を思い浮かべますか?
「お友達の誕生日会」というものに生まれて初めて招かれた。もちろん三十路も過ぎて久しい私が招かれるのは「息子のお友達」の誕生日会なのだけれど、これまで「お誕生日会」に招かれた覚えがない(大学時代、誕生日を口実に開かれる「パーリィー」には参加したことがありますが、別物ですよね)私にとって、なにをどんな風に準備してよいやらさっぱり見当がつかないイベントなのだった。
誘われた瞬間に「絶対に行くわ!」と即答した私は、しかしそれからプレゼント選びに奔走する日々だった。【アメリカ 誕生日会 プレゼント 相場】で何度検索をかけたことか分からない。「安すぎると見劣りするし、高すぎるのも・・・」と悩み、「大好きな車?それとも持っていなさそうなもの・・?」と悩み。
ようやく納得のいくプレゼントを選んだ私を、さらに悩ませたのはラッピング。店舗でのラッピングが一般的でないこの国では、贈り物は自分で「それっぽく」包むしかない。
こんなに大量の包装紙誰が買うの?という長さで売られていたずっしりと持ち重りのする赤いチェック柄(いかにもプレゼント、という感じのやつです)のものを意気揚々と買った私は、誕生日会前日に途方に暮れた。
そう、冒頭のキャラメル、斜め、蝶である。
どれも包み方の種類なのだが、ネットの解説をみても動画をみてもさっぱり分からない。
ん?さっきここに手があったのに、なんで紙の端がここに?
ん?紙の長さ全然足りないけど?
完成したのは丑三つ時。しかもキャラメルでも斜めでも蝶でもない我流である。「誰がつかうの?」と思った包装紙は数多の失敗を経て半分以下になっており「そうですね私が使いましたね」という状態。
なにはともあれ、何とかやりおおせた・・とイソイソ向かったお誕生日会。
テーブルに並んだ他の人のプレゼントをみて頭を抱えることになる。
並んでいたのはカラフルな市販の紙袋たち。ポップな字体で「HAPPY BIRTHDAY!」などと書かれた市販の紙袋に、無造作に放り込まれたおもちゃや洋服たち・・
後できいたところによると、近頃はパーティバッグという紙袋を購入して、それに贈り物を入れて渡すのが主流なのだそうだ。そうですね、ラッピングは大変だもの。合理的な国アメリカ、万歳。
不格好な私のプレゼントは、きれいなパーティバッグたちの中でそれはもう居心地悪そうに並んでいたのだけど、最後にはビリビリビリ!と華々しく(主役によって嬉しそうに)破かれていたので、まあよしとします。