「赤ちゃんなんかそんなに泣かないし、おっぱいあげておむつ替えるだけで勝手に大きくなるわよ!家事だっていつも通りできるに決まってるのに心配しすぎ!甘えるな!」
母の記憶が正しく私が心底手のかからない赤ちゃん(赤ちゃんも空気をよむんだろうか)だったのか、つらいことはすべて記憶のかなたに忘れてきてしまったのか。いずれにしても母のあたりはちょっと怯んでしまうほど厳しかった。
これではさすがに、実の母と言えど産後のお手伝いに来てほしいなんてお願いできない。下手したら、産後のからだで赤ちゃんのお世話に加えて、母の来客対応までせねばならなくなるに違いない。(ちなみに以前遊びに来たときは、あれやってこれやってと何やかんやと言いつけられて、本当に1日座る暇もなかった。お客さまだからそれはそれでいいのだけど。ご主人のおかあさまと同居されている方など本当に尊敬する)
からががしんどいのだけならまだいいかもしれないが「なんでこんなことが出来ないの?」「あんたのやり方が悪い!」などと一刺しされた日には、疲れた心がどうなってしまうやら分からない。
悪気なくずけずけとモノを言ってくる人だから、弱みをみせるとやられるのだ。背中をみせるとまずい。
事前の下調べで「身体的にも精神的にも産後1か月は山場」ときいていた私は、この母の態度をもって、外部からの救援は頼まず、夫婦二人三脚で育児をやっていこうと決意したのだった。