ぶきっちょさんの共働き入門

2021年夏より家族でアメリカ居住。異国暮らしとキャリア断絶について考える日々

【育児】寝かしつけ全力疾走

1日の終わり、寝室まで主人に運ばれてご機嫌な息子は、布団に着地するとすぐさま主人にブンブンと手を振る。一見すると別れを惜しんでいるようにみえるが、その実「さっさと出ていけ」の合図である。その証拠に、主人が名残惜しそうに手を振り続けていると、業を煮やして主人を寝室から追い出しにかかる。寝室まで抱っこで運んでさえくれればあとは用無し。つれないものだ。

パタン、とドアが閉まると、寝室は息子の独壇場である。

「えっへええー!」と歓喜の雄たけびを上げて私に突進してくる。熱烈な抱擁だ。お風呂上がりの小さな体は熱いくらいだ。顔を私にぐいぐいと押し付けて、私のパジャマをよだれでコーティングしてくれる。

まず始まるのはかくれんぼ。

全く隠れていないが、布団やら椅子の影やらに身をひそめて、私に探し出されるのを待っている。大切なのは「見えてる」ことをおくびにも出さないことだ。「えええええ!?〇〇くんがどっかに行っちゃった!!どおうしよう!!」さながら舞台俳優のごとくオーバーリアクションで息子を探さねばならない。息子が我慢できずに「でゃあああ!!(ばあ!と言っているつもり)」と言って飛び出してくるまで続く。

これが20分くらい。求められるのは演技力ではなく持久力である。

 

かくれんぼに飽きるとお歌の時間だ。「ううっ!」と私の口に人差し指を突っ込んで「歌えよ!」と命じてくるのが合図だ。ごろりと寝ころんだ息子の手や足をリズミカルに動かしながら、リビングまで聞こえるくらいの音量で歌い続ける。

童謡を基本に20曲ほど歌わされる。求められるのは歌唱力ではなく持久力である。

 

その次はこちょこちょの時間だ。布団の上でくねくねと身をよじり始めたら合図だ。「こちょこちょこちょこちょおおおお~~!」とさも楽しそうにくすぐるのがコツだ。こちらが楽しそうにしていないと抗議の声があがる。失敗するとかくれんぼからやり直しになることもある。

緩急をつけて飽きないように工夫しつつ、10分くらい体勢をかえながら行う。求められるのは技巧ではなく持久力である。

 

そうやって全力で相手をしていると、いきなり笑いながら寝息を立て始めるのだ。前触れはほとんどない。まさしく寝落ちである。ここまでの寝落ちは私は経験したことがないが、さぞ気持ちの良いことであろう。

 

我が家の寝かしつけはもはや全力疾走のようで毎日疲労困憊なのだが、やりきった・・!という達成感でいっぱいになる。どちらが遊んでもらっているのか分からないものだ。今日もお疲れさまでした。