ぶきっちょさんの共働き入門

2021年夏より家族でアメリカ居住。異国暮らしとキャリア断絶について考える日々

【今週のお題】「大好き!五つ子」のおかあさんは超人と称えられるべきではないか

今週のお題「もう一度見たいドラマ」と聞いて、真っ先に思い浮かんだのが「大好き!五つ子」である。結構前のドラマであったような・・と検索してみると、なんとシーズン1はもう20年以上も前に放送されていたのだった。懐かしいはずである。

夏休みのお昼は「大好き!五つ子」からの「キッズウォー」を毎日楽しみにしていたのを覚えている。

この「大好き!五つ子」。小学生の夏休みのお昼時に流されることもあってか賑やかで楽しい番組だった印象が強い。こどもそれぞれの抱える問題が多岐にわたり、順風満帆とはいかないものの、総じてわいわいと多幸感に満ちていた気がする。兄弟が多いっていいよなあ、と思ったものだった。

 

しかし、しかしである。

五つ子の生まれた家庭を文字通りドラマチックに放送すると、こんなに幸せいっぱい夢いっぱいの内容となるはずがないのではないか?

息子をたった一人産んだだけの私だけれど、いやだからこそ、五つ子の育児がいかに大変なのか、こどもが5人も同時に同じ家に存在することの困難は想像に難くない。新生児期などなおさらだ。

五つ子のおかあさんはたまに「いい加減にしなさーい!」などと怒ってはいた気がするけれど、度重なる抱っこ攻撃×5人により腱鞘炎が悪化して包帯を巻いていたことも、度重なるイヤイヤ攻撃×5人により精神的に不安定になって病院にかかっていたことも、ご主人に「もういや!どうしてアンタは何にも手伝わないの!五つ子なんて産まなきゃよかった!」なんて癇癪を起していたことも、たぶんない。

心身ともに健康で、大抵はにこやかにこどもと接し、毎日家事に育児にと励むことができている時点で、このおかあさん並大抵の人間ではないと思うのだ。もはや超人である。聖人かもしれない。私には絶対にできない。もっと称えられるべきではなかろうか。もう「大好き!」なんてぬるいことを言っていないで「五つ子おかあさんの想像を絶する日々の記録~生ける聖母伝説~」などでもいい気がしてきた。

 

そういう意味で、大好きなドラマである「大好き!五つ子」は、今見返しても邪念に阻まれて当時ほど楽しく観賞することができない気がするので、多幸感に満ちた楽しいドラマだったな、という思い出のまま胸の中にしまっておこうと思う。

(この印象そのものが思い出補正で、実は多胎児の養育をめぐる壮絶なドキュメンタリー調ドラマだったらすみません)