2021-01-01から1年間の記事一覧
今まで読み聞かせてきた絵本の中で、とくに感銘を受けた絵本の紹介です。 普段のエッセイ調文体ではありませんので、もしご興味のある方がいらっしゃいましたら覗いて行ってくださいませ。 www.froebel-kan.co.jp 図書館で出会って息子がドはまりした絵本で…
業務パソコン上にはすでに何度か「保育園おむかえ」アラームが表示されている。アラーム再通知ボタンを3回押したあたりから、冷や汗がとまらない。 退社直前に急な仕事が入ってしまった。定時を過ぎても片付く気配がなく、本格的に焦りを感じ始めたときのこ…
私が主人の性格を他者に説明するとしたら、まず第一に「陽気な人」というだろう。 しかしこの見解、ちっとも理解してもらえない。結婚式の披露宴で司会者のおねえさんが「ご主人のいちばんすきなところは?」ときいてきたので、打ち合わせ通りに「陽気なとこ…
息子の前では夫婦喧嘩などしないほうがよいと分かっていたのに、先日ちょっとしたことがきっかけで、主人と口喧嘩をしてしまった。というより私が一方的に怒っていたのである。私が育休から復職した後の働き方に関することであったので、さらっと受け流せず…
「いっし!いっし!(よし!よし!と言いたい)」 息子が小さな人差し指をぴんと立てて、ビシッ!ビシッ!とあちこちを指さしながら、部屋中を練り歩いている。クリームパンのような両手はむくむくで美味しそうなのに、ぴんと立てた人差し指はかなり力強い。…
日々心の底から保育士さんに感謝をささげている私であるが、本日もまた「ほう」と感心のため息がこぼれる場面に遭遇した。我が息子の通う園の保育士さんは、熱烈に褒め上手なのである。 朝、息子を保育園に送り届け、タオルやエプロンを所定の場所にセットし…
「絶対に今日こそは5冊までしか借りないぞ」 重たいリュックサックを背負って、自宅から図書館へ向かっているときの私は、それはもう強く強くそう思っている。 しかし、強く強くおもっているのに、なぜか貸出カウンターに並ぶ頃には両手いっぱいに持てるだけ…
「女の子に頼まれたら、嫌とは言えないなぁ~!」 にこやかに書類を受け取りながら、その人はそう言った。隣の部署で管理職をしていた男性である。上司ではないが役職持ちの目上の人だったので、私もにこやかに頭を下げた。内心はどうあれ。 私の要件は一言…
「あーっぱえ!あーっぱえ!」 息子の小さな手が、大きく宙を平泳ぎするように、円を描くように動く。腕はぴんと伸ばされ、短い指もしゃきっと伸ばされ、間違いなく彼にできるもっとも大きなジェスチャである。 息子としては「いっぱい」と言いたいらしい。…
ひどい悪阻で大抵の食べ物がうけつけず、それでも何かは食べねば、と会社の昼休みにデスクでみかんをかじっていたときのことだ。 二つ隣の席から、ふんわり(心情的には「プーンと」でした。すみません)とニンニクの香りが漂ってきた。同じ職場の男性が持参…
ついにこの日がやってきたか・・と私は慄いていた。 これまでに我々夫婦が一度も息子に教えたことのない単語を、嬉々として息子が叫んだからだ。そう、あの愛と勇気がお友達の国民的ヒーローの名前である。 「あんぱん!!!」 やはり、やはり保育園に通い始…
最近ぐっとたくさん食べるようになった息子は、今朝も美味しそうに食パンをかじっている。「んっまあー!」といっておかわりを要求する小さな両手は、食パンよりもおいしそうなクリームパンだ。差し出されると「好きなだけお食べ」と言いたくなってしまう。 …
「いえっふぅー!」 息子の口から聞いたこともないような喜びの声があがった。これはいわゆる「パリピ(party people)」というやつではなかろうか。実際に会ったことはないけれども。 保育園に息子を迎えに行くともうグズグズで、私の姿をみた瞬間に泣きな…
「たったぁ~!」 ぶんぶんと首を縦に振りながら、ご機嫌そうに答える息子に私の相好は崩れっぱなしである。 最近、息子の発語に新たなボキャブラリーが加わった。「たった!(過去形の~かった)」である。「はーい」以来の受け答えワードで、うまく使える…
「あの、ぶきっちょさん、タオルはきちんとループ部分を引っかけてください」 「すみません、ぶきっちょさん、おむつゴミ箱に袋がかかっていませんでしたよ」 保育園に通い始めた当初、保育園での準備工程が頭に入っていなくて、よく先生にご迷惑をおかけし…
私が席を立たされたことで、世の中は少し良くなったのだろうか。 その後も続く二人の賑やかな会話は続いていた。いかに最近の若者が努力や忍耐を知らないかという話だったと思う。車内のすべての人から白い目で見られているような、居たたまれない気持ちでい…
妊娠中の回想です。ブログ趣旨と少し異なりますが、ご興味のある方よければ覗いて行ってくださいませ。 息子を妊娠していたころ、私はかなり悪阻が重いタチだったようで、毎日ふらふらになりながら出勤していた。妊娠しているからといって仕事が減るわけでも…
「くゆっくゆーー!!」と言って息子が体をくいっとよじる。右手の人差し指と親指を器用にくっつけて、何かをつまむ動作をしながら、体ごと右に倒してカギをひねる動作をする。ちょっと大げさなパントマイムのようだけど、息子の顔はいたって真面目だ。 保育…
「ううっ!」と言って息子が指さしたのは、我が家に届いた年賀状を束ねていた輪ゴムだった。役目を終えて少し伸びたその輪ゴムはすでに老齢といった風情だったので、息子の相手は荷が重かろうと思ったのだが、息子は「いいからよこせ」と譲らない。 まあ傍で…
テレビをつけると、どこかの大学がまさに2位から1位に躍り出るところだった。スタート地点からの経過を一切見ていないにも関わらず、選手の苦しそうな表情にウルっときてしまう。 視聴時間わずか5秒ほどのことである。主人に話したら「一昨年まで『何が面白…
生まれて初めて福袋を買った。 息子の衣類の入った福袋で、店頭で「男の子ラスト一点でーす!」という売り子のお兄さんの勢いに吸い寄せられるように手に取り、いつの間にか買ってしまっていた。福袋を買いに行った訳ではなかったのに。買い忘れてしまった伊…